どうも、カラオケの18番はエレファントカシマシの「今宵の月のように」のぷにたま(@raigar)です。
今年もM-1が無事開催されることに心から感謝です。
昨年は、「漫才は止まらない」のスローガンをもとに、下馬評を覆したマヂカルラブリーが優勝し、後に漫才論争を引き起こす時代の変革をもたらす大会となりました。
今年の決勝戦出場者は、昨年に続き最終決戦進出経験者が不在で、非吉本から過去最多4組の初出場となったことで、どのコンビが優勝してもおかしくない大混戦の大会と予想されています。
今年は配信で準決勝を観ましたが、新しい笑い、漫才の多様性や進化を感じるものでした。
優勝候補とも言われた見取り図やニューヨークの敗退がありましたが、それだけハイレベルで納得の9組が勝ち上がったと思います。
今回は、そんな混戦が予想されるMー1 2021の優勝予想を過去のデータから導きだしてみたいと思います。

M-1 過去6年データ
今回、過去のデータを調べるにあたって、Mー1復活後の2015年から6年間の最終決戦進出コンビのデータを集計してみました。
理由としては、2001年~2010年のM-1が結成10年以内の若手漫才師を対象とした漫才のコンテストであったのに対して、2015年に復活したM-1から出場資格が結成15年以内に延長されたことから、過去6年のデータに絞っています。
それでは、過去のデータから優勝候補を紐解いていきましょう。
M-1は吉本興業の独壇場!?
そもそもM-1グランプリは、2001年に島田紳助が「漫才への恩返し」と「漫才師を辞めるきっかけを与える」ことを目標に企画した吉本興業主催の漫才コンテストです。
そのため、圧倒的に吉本興業のコンビが強い大会となっています。
過去6年間の最終決戦出場者18組のうち、なんと17組が吉本所属です。
さらに、過去6年間の全出場コンビを吉本or非吉本に分けてみたものがこちらです。
M-1 所属事務所別データ(過去6年分) | ||||||
優勝 | 2位 | 3位 | 4位以下 | |||
吉本 (45組) |
出場回数 | 初出場(21組) | 4 | 1 | 1 | 15 |
2回以上(24組) | 2 | 5 | 4 | 13 | ||
非吉本 (13組) |
0 | 0 | 1 | 12 |
出場コンビは、やはり吉本の方がかなり多いですが、それでも非吉本のコンビも13組出場しています。
しかし、2019年のぺこぱの3位以外には1組も最終決戦に進出が出来ていないんです。
最終決戦進出を逃した非吉本芸人の中には、メイプル超合金やカミナリ、トム・ブラウン、錦鯉などMー1をきっかけに一躍人気者になった面白いコンビが多数いるのに、
どうして非吉本芸人は、なかなか最終決戦に残れないのでしょうか。
その理由は、王道しゃべくり漫才ではないからだと考えています。
Mー1決勝に出場してくる非吉本芸人を大別すると、ほとんど2パターンに当てはまります。
1つ目は、独特のキャラや個性を生かした漫才です。
例を挙げるなら、メイプル超合金 ・ タイムマシーン3号 ・ トム・ブラウンなどはこのパターンかと思います。
2つ目は、唯一無二な漫才システムによる漫才です。
これも例を挙げるなら、ハライチ「ノリボケ漫才」 ・ カミナリ「どつき漫才」 ・ぺこぱ「全肯定漫才」などがあるかと思います。
今年の非吉本からの決勝出場者も多くが、このパターンに該当するかと思いますが、唯一「真空ジェシカ」はこれに当てはまない、地肩の強さを感じています。
M-1というコンテストにおいては、ミルクボーイが歴代最高得点を獲得したように、やはり王道しゃべくり漫才が高い評価を得やすいわけです。
だからこそ、非吉本芸人のコンビが苦戦し、吉本芸人の活躍が目立っているんだろうと思います。
ただ、昨年のマヂカルラブリーの優勝によって流れが変わってきている予感もしています。
良くも悪くもランジャタイが大会をかき乱すことには期待しています。
コンビ歴10年以上が強い
2015年に復活したM-1から出場資格が結成15年以内に延長されたことで、コンビ歴10年以上の実力を積んだ中堅コンビの活躍が目立っています。
過去5年間の最終決戦出場者の平均コンビ歴は、10.9年となっています。
※昨年ユニットコンビである、おいでやすこがが入ったため、平均が低くなっていますが、除くと11.4年になります。
最終決戦に出場した18組のうち、10年未満だったのは霜降り明星とミキのたった2組だけなんです。
優勝予想
以上のデータからM-1 2021の優勝予想をしてみました。
今年は非吉本から過去最多4組の決勝進出となりましたが、なんだかんだ吉本勢が今年も強いのではないかと考えています。
◎(本命) ロングコートダディ
○(対抗) オズワルド
▲(単穴) ゆにばーす
△(連穴) もも、真空ジェシカ
まず、優勝予想の本命は、ロングコートダディ(吉本:初出場)を選びました。
ロングコートダディは、2009年結成で、今回決勝に進出したインディアンスと同期のコンビです。
キングオブコント2020のファイナリストとなっていることもあり、コントのイメージが強いかもしれませんが、個人的には漫才の方が好きです。
ネタによってボケやツッコミが入れ替わり、コント仕込みの演技力や構成力、また発想の着眼点やワードセンスが見事で、準決勝でも一番面白いと思いました。
今年の流行語大賞にも選ばれたリアル二刀流のように、コントと漫才の二刀流として、次世代のかまいたちやジャルジャルになれるか注目です。
次に、対抗はオズワルド(吉本:3年連続3回目)です。
オズワルドは、2014年結成の中堅コンビで、今回で3年連続ストレートでの決勝進出ということから、今大会の大本命と目されています。
もはや浸透したとも言える「東京漫才」は、畠中の独特で奇妙なボケと伊藤のつぶやくようなシュールなツッコミが特徴で、スローテンポと間を生かした漫才が持ち味です。
一昨年は、歴代最高点をたたき出したミルクボーイの次の出順、昨年も優勝したマヂカルラブリーの次で登場となったため、今年こそフラットな流れでオズワルドの漫才が披露されれば一番チャンスが大きいかと思います。
昨年の松本人志とオール巨人師匠の相反するコメントをどうネタに昇華させてくるかに注目です。
単穴としては、ゆにばーす(吉本:3大会ぶり3回目)を選びました。
ゆにばーすは、2013年結成で、昨年の敗者復活戦で惜しくも2位となったところから、返り咲き3回目の決勝進出となりました。
ツッコミの川瀬名人は、かねてからM-1グランプリで優勝出来たら、解散して自分は引退する、ということを公言していますが、今年はゆにばーす史上、最高の仕上がりだと感じています。
以下、もも(吉本:初出場)と真空ジェシカ(人力舎:初出場)を最終決戦進出候補と予想しています。
ももに関しては、予選の早い段階から注目を集めており、笑い飯を彷彿させるテンポのいいボケとツッコミの応酬が武器です。出順次第で、ミルクボーイの再来のように無名から一夜にしてスターダムにのし上がることもあると思います。
真空ジェシカに関しては、非吉本勢としてアンタッチャブル以来の人力舎からの決勝進出となります。実は高学歴コンビであり、大喜利力を競い合うバトルライブ『AUN〜コンビ大喜利王決定戦〜』で2連覇を果たしているようにお笑いI Qが非常に高く、爪痕を残すことは間違いないと思います。