「アイドル楽曲大賞」とは、今年で8回目となるアイドルが1年間に発表した曲をみんなで順位付けして楽しもうという催しです。
個人的には、「アイドル楽曲大賞」を投票して、M-1グランプリを観るともう一年終わりだなと実感します。
2019年度(2018年12月1日~2019年11月30日)に発表されたアイドル楽曲の内、参加者が良かったと思う楽曲を選び、Web上で投票をして集計し、ランキングを作ります。
投票カテゴリは、「メジャーアイドル楽曲部門」「インディーズ/地方アイドル楽曲部門」(それぞれ5曲ずつ)「アルバム部門」(3枚)「推し箱部門」(1組)の4部門です。
ちなみに、昨年度の結果は以下の通りとなっています。
第7回アイドル楽曲大賞2018
メジャーアイドル楽曲部門
インディーズ/地方アイドル楽曲部門
アルバム部門
推し箱部門
順位まとめ(上位10位)です。#アイドル楽曲大賞 pic.twitter.com/af99VDOS5o— アイドル楽曲大賞スタッフ (@ima_staff) December 29, 2018
この催しは、ファン有志の主催とはいえ、毎年コアなアイドルオタクや音楽ファンに評価された楽曲がランキングとして可視化されるため、特に上位にランクインすると、アイドルオタクだけでなくアイドル・音楽業界的にも、そこそこ注目されつつあります。
今回は、アルバム部門について、自分が今年聴いたアイドル楽曲の中から純粋に評価したものを3枚紹介したいと思います。
目次
アルバム部門
3位 Kaede(Negicco)『深夜。あなたは今日を振り返り、また新しい朝だね。』

発売日:2019年6月18日
今年で16周年を迎えたご当地アイドルの先駆者「Negicco」から正式にソロ活動をスタートさせたKaedeのミニアルバム。
Negiccoと言えば、リーダーのNao☆が今年結婚発表したことで話題になりました。
恥ずかしながら、今までNegiccoの楽曲もほとんど聴いたことはなく、もちろんKaedeさんのこともよく知りませんでした。
このアルバムでは、曽我部恵一(サニーデイ・サービス)や山崎ゆかり(空気公団)等の豪華アーティストが参加しているとのことで、聴いてみました。
すると、アコギやエレキを交えたイントロの格好良さとボーカルの心地よさに一発で魅了されました。
アイドル楽曲のクオリティではないです。
全体的にしっとりとした曲調でまとまってはいますが、しっかりと歌詞を聴かせていて、聴きごたえがあります
心にスッと入ってくる歌声に癒やされること間違いなしです。
収録曲:
01.「あたらしい歌」 作詞・作曲:櫛引彩香 / 編曲:吉田一郎不可触世界
02.「クラウドナイン」 作詞・作曲・編曲:佐藤優介
03.「キラキラ」 作詞:アイコ / 作曲:石坂義晴 / 編曲:advantage Lucy
04.「あなたは遠く」 作詞・作曲・編曲:染谷大陽
05.「カエデの遠距離恋愛」 作詞・作曲:曽我部恵一 / 編曲:台風クラブ
06.「飛花落葉」 作詞・作曲・編曲:山崎ゆかり
2位 CARRY LOOSE『CARRY LOOSE』

発売日:2019年10月22日
BiSに所属していたパン・ルナリーフィ、YUiNA EMPiREと、WAggのウルウ・ルの陰キャラ3名とオーディションで合格した底抜けに明るい陽キャラのユメカ・ナウカナ?(元アイドルネッサンス)の4人による「CARRY LOOSE」のデビューアルバム。
第2期BiSの解散から約半年が過ぎ、WACKから新たなグループが始動しました。
それぞれに違う過去を持ち、交わるはずの無かった4人が集まるってことは奇跡的ですよね。
BiS解散からの再スタートと言ったら、初代BiSのファーストサマーウイカ、ヒラノノゾミのBILLIE IDLE®を思い出します。
このアルバムは、1曲1曲のクオリティが本当に高くて、低音から高音まで幅のあるメンバーそれぞれの歌声の個性も相まってコンセプトである“カッコよくてエモい”を体現しています。
歌詞も半分近くをメンバーが担当しています。
退廃的なオルタナテイブサウンドが心地良い”やさしい世界”で幕を開け、攻撃的な青春パンク「ERASE and REWRITE」や優しくも力強い応援ソング「CHEER SONG」から変化球なテクノ・ポップ「たんたかたんたんたん」など、様々な表現をみせています。

収録曲:
01.「やさしい世界」 作詞:ウルウ・ル / 作曲:豊住サトシ / 編曲:SCRAMBLES
02.「CARRY LOOSE」 作詞:JxSxK / 作曲:井口イチロウ / 編曲:SCRAMBLES
03.「戻らないように」 作詞:JxSxK / 作曲:井口イチロウ / 編曲:SCRAMBLES
04.「ANYBODY」 作詞:豊住サトシ×JxSxK / 作曲:豊住サトシ / 編曲:SCRAMBLES
05.「CHEER SONG」 作詞:JxSxK / 作曲:豊住サトシ / 編曲:SCRAMBLES
06.「WEATHERCOCK」 作詞:ウルウ・ル / 作曲:井口イチロウ / 編曲:SCRAMBLES
07.「RAKUEN」 作詞:JxSxK / 作曲:井口イチロウ / 編曲:SCRAMBLES
08.「ツメも君も」 作詞:ユメカ・ナウカナ? / 作曲:佐藤カズキ / 編曲:SCRAMBLES
09.「ERASE and REWRITE」 作詞:パン・ルナリーフィ / 作曲:豊住サトシ / 編曲:SCRAMBLES
10.「When we wish upon a star」 作詞:JxSxK / 作曲:井口イチロウ / 編曲:SCRAMBLES
11.「たんたかたんたんたん」 作詞:ユメカ・ナウカナ? / 作曲:豊住サトシ / 編曲:SCRAMBLES
12.「pretender」 作詞:ウルウ・ル/ 作曲:井口イチロウ / 編曲:SCRAMBLES
13.「Deep thorns」 作詞:竜宮寺育 / 作曲:井口イチロウ / 編曲:SCRAMBLES
1位 BiSH 『CARROTS and STiCKS』
発売日:2019年7月3日
“”最凶最悪最高最幸、これがBiSHの全て””と題した、「BiSH」待望のメジャー3rdアルバム。
今年は、BiSHにとって怒濤の一年だったでしょう。
初の全国ホールツアーや数多くの音楽番組やバラエティへの出演など、知名度・人気共に飛躍的に上昇しました。
そんな中、本作は、今までのBiSHのパブリック・イメージを超えるための意欲的な作品です。
凶悪さを強調したムチとなる『STiCKS』、キャッチーさを追求したアメとなる『CARROTS』というグループに備えた二面性を表現しています。
アイドルの概念や音楽をブチ壊すような「遂に死」や「DiSTANCE」、「GRUNGE WORLD」のような凄く優しい曲、TVアニメ「FAIRY TAIL」のタイアップ曲「MORE THAN LiKE」もあったりと、こんなに振り幅が広い作品は他に無いだろうと思いました。
従来のBiSHらしさ残しつつ、新たな一面を見せてくれています。
特に好きなのは、「I am me」で、ギターアレンジが最高に気持ちいいです。
収録曲:
01.「DiSTANCE」 作詞:松隈ケンタ・JxSxK / 作曲:松隈ケンタ
02.「遂に死」 作詞:JxSxK / 作曲:松隈ケンタ
03.「MORE THAN LiKE」 作詞:松隈ケンタ・JxSxK / 作曲:松隈ケンタ
04.「FREEZE DRY THE PASTS」 作詞:松隈ケンタ×JxSxK / 作曲:松隈ケンタ
05.「CHOP」 作詞:モモコグミカンパニー / 作曲:松隈ケンタ
06.「I am me.」 作詞:松隈ケンタ・JxSxK / 作曲:松隈ケンタ
07.「NO SWEET」 作詞:松隈ケンタ・JxSxK / 作曲:松隈ケンタ
08.「O・S」 作詞:リンリン / 作曲:松隈ケンタ
09.「まだ途中」 作詞:モモコグミカンパニー / 作曲:松隈ケンタ
10.「優しいPAiN」 作詞:松隈ケンタ・JxSxK / 作曲:松隈ケンタ
11.「アイデンティティ」 作詞:松隈ケンタ・JxSxK / 作曲:松隈ケンタ
12.「FiNALLY」 作詞:セントチヒロ・チッチ / 作曲:松隈ケンタ
13.「CAN YOU??」 作詞:アイナ・ジ・エンド、JxSxK / 作曲:松隈ケンタ
14.「GRUNGE WORLD」 作詞:JxSxK / 作曲:松隈ケンタ・JxSxK
推し箱部門
今年の推し箱は、断然「鶯籠(とりかご)」です。
6月の渋谷クラブクアトロで初めて観てから、片手に収まらないぐらい遠征しました。
曲とかメンバーとの接触濃度ももちろんなんですが、何よりも現場の雰囲気が好きなんですよね。
縛られることが無い自由な空間で、推しのパートで前に押し寄せたりリフトしたり、時には譲り合ったり助け合ったりできる。
オタク1人1人が楽しい現場を作ろうとしている感じです。
ライブやイベントで何かと規制されることが多くなっている時代で、メンバーも運営もどんどん面白いことをしようと考えていて、アイドル戦国時代なんて言われ始めた2010年頃みたいな感覚を持っています。
そんな鶯籠が大好きな推し箱です。
